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2008年4月

2008年4月30日 (水)

生命保険の強みとは(シリーズ第7回)

第5のポイント(その2) 生命保険の強みとは

■生命保険の強み

生命保険に加入する目的は、「将来の不安を安心に変えること」です。これは第1のポイントのところで述べました。それではここでいう「将来の不安」とは、何でしょうか?

不安とは不確定要素、つまりブレのことです。ブレが生じるとは、予期していることと違うことが起きることです。ブレとは具体的にいうと、どのようなことでしょうか。

私は、ブレを次の3つに分けて考えることをすすめています。

①支出のブレ
②収入のブレ
③時間のブレ


この3つのプレをうまくコントロールすることができれば、私たちは大きな不安を持たないで、生活を続けていくことができます。それでは、3つのブレとはどのようなものか確認しておきましょう(注:ブレには良い方向のブレと悪い方向のブレがあります。良い方向のブレは生活にプラスになるので、ラッキーと考えることにして、ここでは悪い方向のブレを取り上げます。)

「支出のブレ」とは、予期せぬ出費のことです。突発的に起きる病気に伴う出費や介護に伴う費用などがその代表選手といえるでしょう。

「収入のブレ」は、収入ダウンのことです。病気やケガによって仕事を休むことによって、収入が減ることがあります。最悪の場合、家計の中心となる稼ぎ手が死亡ということになれば、収入は大きく減ることになるでしょう。年金生活者をしている世帯でも、企業年金は夫が生存時のみ支払われるタイプが多いので、残された妻が受け取る年金額が減ることもあります。

「時間のブレ」は、ズバリ寿命です。自分に残された時間を知ることは、誰にもできません。平均寿命をもとに生活設計していると、お金が足りなくなってしまうこともあります。

このブレに対応するために有効な手段が「生命保険」です。

病気や介護には「医療保険」で備えることができます(医療保険を使わないで備えることもできます。内容は後述)。
働き盛りの一家の大黒柱にもしものことがあった場合は、「死亡保険」が遺族の生活費をカバーします。死亡以外の原因で収入がダウンする場合でも、3大成人病をカバーする保険や所得保障保険(これは損害保険)などを活用して対応することができます。
長生きのリスクに対しては、生きているかぎりずっと受け取れるタイプの「個人年金保険」が効果を発揮します。

生命保険の強みは、大きく2つあります。ひとつは「保障」、もうひとつは「長期の積み立て」です。「支出のブレ」や「収入のブレ」は「保障の強み」でカバーし、「時間のブレ」は「長期の積み立ての強み」でカバーすることができます。生命保険が持つ、この2つの強みによって、私たちはブレの幅を小さくすることができるのです。反対に「短い期間でお金を貯める」といった目的の場合、生命保険は有効ではありません。

どのようにして、ブレを小さくしていけばよいのかという具体的な話は、これから述べていきます。今回は、生命保険がブレを小さくするために大きな強みを持っている点を理解してください。

もちろん、生命保険が、私たちが直面するすべてのブレを解決してくれるわけではありません。会社の業績が悪くなって収入がダウンするといいった事態は、生命保険ではカバーできません。また生命保険がブレをカバーできるからといって、掛金ばかりが増えてしまうのは問題です。ブレを小さくする方法は生命保険だけではありません。健康に注意することによって、ブレを小さくすることもできます。大切なことは、生命保険が得意とする「保障」と「長期の積み立て」の強みを十分に活用して、あなたにあった使い方をすることなのです。

【第5のポイント】まとめ
・生命保険は、大きく「個人年金保険」「死亡保険」「医療保険」の3つに分けられる。
・生命保険は、「保障」と「長期の積み立て」の分野で、強みを発揮する。

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2008年4月29日 (火)

おもな生命保険(シリーズ第6回)

第5のポイント(その1) おもな生命保険

これからは生命保険の商品について解説します。今回はおもな生命保険についてアウトラインを確認することにします。

■生命保険の分類

生命保険はどのように分類されるのでしょうか?よく使われる2つの分類方法を確認しておきましょう。

(1)生命保険協会やFP試験で用いられる分類

 保険が支払われる原因に注目すると、「死亡保険」「生存保険」「生死混合保険」という分類になります。「死亡保険」は被保険者(保険に加入している人)が死亡したときに保険金が支払われます。「生存保険」は被保険者がある時点で生きているときに保険金が支払われます。「生死混合保険」とは、「死亡保険」と「生存保険」を組み合わせて、一定期間内に死亡すると死亡保険金が支払われ、ある時点まで生きているときには生存保険金が支払われるタイプの保険です。

(2)生命保険会社がよく用いる分類

 次に、おもに保険期間に注目して分類すると、「定期保険」「養老保険」「終身保険」に分けることができます。「定期保険」はいわゆる掛け捨ての保険です。たとえば「10年間」「60歳まで」というように保障期間が決められています。保障期間中に被保険者が死亡すると保険金が支払われますが、保障期間をすぎると保険の効果はなくなります。「養老保険」はいわゆる満期保険金がもらえるタイプの保険です。満期前に被保険者が死亡すると死亡保険金が支払われ、満期時に被保険者が生存していると満期保険金が支払われます(死亡保険金と満期保険金は同額)。「終身保険」は一生にわたって保障が続くタイプの保険です。保障期間は「終身」なので、保険を途中でやめない限り、必ず死亡保険金が支払われます。

どちらかというと、(2)の分類のほうが一般的だと思います。マネー雑誌でも、(2)の考え方に基づいて、生命保険を「定期保険」「養老保険」「終身保険」に分けていることが多いようです。一般的に、「定期保険」を「掛け捨ての保険)、「養老保険」や「終身保険」を「貯蓄型の保険」と呼んでいます。

2つの方法ともなじみのあるものなので、私としても一定の敬意を持って扱いたいと思います。ただ、一般のお客様が生命保険を選ぶという立場からみると、この分類では使いにくいのではないかと思います。死亡だけでなく、医療保障や介護保障にも重点をおきたいというニーズが増えてきています。また将来の変化に備えるために、保険を使って運用することも考えていく必要があります。

そこで、下の図のように分類してみました。
(⇒図をクリックすると拡大)

Seimeihokennobunrui_6


はじめに何に対して備えるかに注目して、「個人年金保険」「死亡保険」「医療保険」の3つに分類します。
個人年金保険」は老後の生活資金に対する準備を目的とします。「死亡保険」は残された遺族や葬式代などへの備えです。「医療保険」は病気やケガによって発生する、不意の出費をカバーします。

「死亡保険」は、保障期間の長さの違いによって、「定期保険」と「終身保険」に分けています。

さらに、運用のタイプによって、「個人年金保険」と「終身保険」は、「定額タイプ」と「変額タイプ」に分かれます。「定額タイプ」は契約時に保険金や年金額が確定しているのに対して、「変額タイプ」は運用成績により保険金や年金額が変動します。

この方法によって、すべての生命保険がきれいに分けられるわけではありません。「医療保険」にも「定期保険」と「終身保険」があります。「養老保険」は表に含まれていません。細かいことをいえば、「定期保険」にも「定額タイプ」と「変額タイプ」があります。このようにいろいろと問題はあるのですが、実際にあなたが生命保険を選ぶときには、この分類で十分に使えるはずです。

各保険種類について、簡単に特徴を確認しておきましょう。

個人年金保険:老後の必要資金を準備します。⇒「定額タイプ」と「変額タイプ」があるが、現在は「変額タイプ」のものが主流。
死亡保険:死亡時の必要資金を準備します。「定期保険」は保障期間に定めのある死亡保険のこと。「終身保険」は保障期間に定めのない死亡保険のこと。⇒「終身保険」には「定額タイプ」と「変額タイプ」がある(「定額タイプ」が主流)。
医療保険:入院・手術などにかかる費用を準備します。

この保険の中から、自分にあった商品を選んでいくことになります。基本的には、好きなものだけをピックアップして、組み合わせていきます。組み合わせるときには、単品の保険をばらばらに契約することもできますし、ひとつの契約にまとめることもできます。

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2008年4月28日 (月)

担当者との正しいつきあい方(シリーズ第5回)

第4のポイント 担当者との正しいつきあい方

■人を判断するのは難しい

人を信頼できるかどうか。
あなたはどうやって判断していますか?

これはなかなか難しい。それに、人それぞれで判断基準が違うので、ある人にとって信頼できる人でも、あなたが信頼できる人とは限りません。ここでは私の経験から、どのようなセールスパーソン(とくに生命保険の)が信頼できるのかについて、自分の考えを述べたいと思います。

私が生命保険業界に足を踏み入れてから12年になります。それまでは、これといった営業の経験もなかったのですが、この仕事をするようになって、他のセールスパーソンの行動が気になるようになりました。そこで、まず自分が「困ったな」と感じるセールスパーソンの例をあげてみましょう。

(困ったセールスパーソンの例)

①自分の都合ばかり話す人
 自分が売りたいモノやサービスについてしゃべりまくる人です。お客様の要望を聞かないで、商品のメリットばかりを強調するのが特徴です。客の立場からすると、「もっと私の話を聞いてよ」といいたいところです。実際には、このような人が多い気がします。
②自信のない人
 自分の仕事に自信をもてない人。このような人によくあることですが、セールスの方法や取扱っている商品の勉強もしていません。
③こだわりがない人
 「会社からいわれて営業に来ました」という感じの人。ものが売れない時代には、何かこだわりを持っていないと、お客様の心はつかめません。
④よいことばかり話す人
 商品やサービスのよいところばかりを聞かされると、逆に疑いたくなります。デメリットもきちんと伝えてもらうほうが、信頼感が増すというものです。

お客様が何を求めているかについて鈍感なセールスパーソンは困りものです。

■すぐれたセールスパーソンに出会う方法

困ったセールスパーソンの反対が、すぐれたセールスパーソンです。顧客の話をよく聞いた上で、自信を持って商品を勧めます。普通ではなかなか聞くことができないような情報を持っています。話の内容も、専門用語を使わずにわかりやすく工夫されていることが多いようです。顧客のデメリットにつながることは、もちろん早めに伝えてくれます。

セールスパーソンを判断するときには、次の質問を頭に浮かべましょう。必要であれば、質問してみるのもよいと思います。すぐれたセールスパーソンと困ったセールスパーソンを見分けるために役立ちます。

①この人は私(客)の話を聞く気があるのだろうか?
②この人は仕事に自信を持っているのだろうか?

③この人の仕事上のこだわりは何だろう?
④この人は悪い情報を伝えてくれただろうか?


■自分への反省を込めて

生命保険は、住宅や車のようにかたちがあるものではなく、試しに使ってみるというわけにもいきません(悪い冗談です)。生命保険がよいか悪いかは、生命保険の商品そのものだけでなく、「セールスパーソンの設計能力」にかかっています。その意味で、セールスパーソンはあなたと対立する存在ではなく、あなたと一緒に同じ道を歩んでいくパートナー(伴走者)です。あなたには信頼できるパートナーがいますか。

ここにあげた4つの質問を使って、ぜひ信頼できるパートナーを見つけてください。

【第4のポイント】のまとめ
・すぐれたセールスパーソンは、顧客の気持ちに敏感である。
・自分にあった生命保険に加入するためには、あなたの立場になって一緒に考えてくれるパートナー(伴走者)に出会うことが必要である。

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2008年4月27日 (日)

生命保険会社を判断するための知識(シリーズ第4回)

第3のポイント 生命保険会社を判断するための知識

■ばくぜんとした不安が一番こわい

生命保険会社には安定した経営が求められています。生命保険は契約者のお金を長期にわたって預かる場合が多いからです。しかし、どのような企業にもあてはまるように、何もしないで安全というわけにはいきません。他の会社と同じように、ひとつ間違うと、生命保険会社でも破たんする可能性があります。

もちろん、自分が契約している生命保険会社の経営が安定しているに越したことはありません。けれども将来のことは誰にもわかりません。では、どうしたらよいのでしょうか?

私たちにできることは、できる限り知恵を使って、将来に備えることです。「もし保険会社が破綻したらどうしよう」といった、ばくぜんとした不安を持つだけでは、問題は解決しません。次に示した2つの点を参考に、何が問題なのかをしっかり理解しましょう。

①保険会社が破たんしたときの影響を知る
 あなたが契約している保険会社が破たんしたとしたら、どのような影響が出るのでしょうか?最悪の場合を想定して、具体的にどのような影響が出るのかを事前に確認しておきましょう。もし大きな影響が出るようであれば、しっかり対策を考えるべきです。実際に起こってからできることは、限られています。

②リスク(危険)を分散する
 破たんしたときの影響が大きいようであれば、リスク(危険)を分散させましょう。契約している保険会社を変えたり、現金の比率を増やしたり、資産運用に力を入れたりすることが必要です。

ひとつずつ、具体的な対策をきちんと考えていけば、簡単に答えは見つります。どんなことにもあてはまりますが、最悪の状況を考えて準備しておけば、不安に悩まされることはありません。

■生命保険会社が破たんしたら

不幸なことに、あなたが契約している生命保険会社が破たんしたら、保険契約はいったいどうなるのでしょうか?保障はなくなってしまうのでしょうか?預けているお金は戻ってくるのでしょうか?

もちろんすぐに契約が消滅するというようなことはありません。生命保険の契約は、次のようなしくみで保護されることになっています(2008年4月現在)。

①「生命保険契約者保護機構」(注1)により、保険契約は継続されます。
②責任準備金等(注2)の90%までが補償されます。
③契約条件が変更になる可能性があります。


(注1)「生命保険契約者保護機構」
 保険業法にもとづいて、平成10年12月に設立。生命保険会社が破たんした場合の契約者の保護を充実させることを目的としています。国内で事業を営むすべての生命保険会社(共済は除く)が加入しています。
 
(注2)「責任準備金」
 生命保険会社が将来の保険金などの支払を確実に行うために、保険料や運用収益などを財源として積み立てる準備金のこと。保険業法により積み立てが義務付けられています
。 

②の責任準備金の削減と、③の契約条件の変更が契約の負担となります。これまでの破たん処理を見ると、会社によって状況がかなり違います。契約者がかなりの多くの金額を負担したケースもありますが、負担がまったくなかったというケースもあります。したがって、ここでは一般的な説明をするにとどめます。

●「定期保険」(掛け捨ての保険)の保険金が減るというようなことはほとんどない。
●「終身保険」「養老保険」「個人年金」といった貯蓄型の保険は、保険金の減額幅が大きくなる可能性が高い。
●再建期間中の解約を少なくするために、一定期間内の解約については、解約返戻金を減らされる措置がとられる(早期解約控除という)ことが多い。


保険会社の破たんが、自分の保険のどの部分に影響を与えるのかを見極めるましょう。特に、将来に備えて積み立てをすることを目的にして、生命保険に加入している場合は要注意です。この場合、破たんの影響が大きいからです。格付け情報を参考にして、保険会社の健全性を確認しておきましょう。一方、保障を目的にして生命保険に加入している場合には、破たんしても大きな影響を受けることは、まずありません。

【第3のポイント】のまとめ
・最悪の状況を想定しておけば、不安な気持ちはなくなる。
・生命保険会社が破たんした場合、積み立てを目的に生命保険に加入している人は、大きな損害を受ける可能性が高い。

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2008年4月26日 (土)

生命保険を選ぶときに大切な3つのこと(シリーズ第3回)

第2のポイント 生命保険を選ぶときに大切な3つのこと

■安心を得るために

私たちは安心を得るために生命保険に加入します。
それなら、どのようなときに私たちは安心だと感じるのでしょうか?

たとえば、このような状況を想定していましょう。
あなたのもとを初対面の人が訪ねてきました。
彼(または彼女)は、あなたにこう言います。

「あなたは、これからは何も心配することはありません。あなたのご家族にもしものことがあった場合には、私が必ず力になりましょう。」

あなたはどのような基準を使って、この人を信頼するかしないかを判断しますか?

初対面の人が信頼できるかどうかを判断するために、私たちは、通常、次の3つの基準を使っています。

①会社の名前を知っているか?信頼できる会社なのか?
 普通なら、相手は名刺をくれるはずです。名刺を見て会社名がわからないようなところだと、すぐに信頼はできません。一方で、有名な会社であれば、少し信頼できるかもしれません。

②人柄を信頼できるか?
 あなたは、まず相手の外見を見て、きちんとした身なりや言葉使いをしているかどうかを確かめるはずです。相手がもし自分の都合ばかりを話しているのであれば、信頼はできません。

③話の内容に納得できるか?
 ①②の基準をクリアした上で、提案されている商品やサービスの内容が納得できるものであれば、その人に対する信頼は高まるはずです。

この3つの基準を生命保険に当てはめると、次のようになります。

「会社への信頼」「担当者への信頼」「保険商品への信頼」という、「3つの信頼」があれば、安心できる。

■安心が不安に

生命保険から安心を感じるためには、「3つの信頼」が必要です。それでは現実はどうでしょうか?残念なことですが、この10年あまりの間、「生命保険会社に対する信頼」はぐらついています。

1997年には日産生命が破たんしました。それまで生命保険会社は破綻することがないと思われていたので、この事実は大きな衝撃を与えました。その後もいくつかの生命保険会社が破たんしています。その結果として、本来はお客様に安心してもらうための生命保険が、大きな不安にさらされることになりました。また最近では、保険金の支払いが約束どおり行われていないケースが数多く見つかっています。この「保険金不払い問題」もお客様からの不信感につながっています。

安心を得るために生命保険に加入しているのに、それが逆に不安を抱かせることになってしまうというのは、望ましいことではありません。そこで、生命保険の本来の役割、つまり「お客様に安心を届ける」という観点から、「3つの信頼」をどのように手にするのかをテーマに話をしていきましょう。私が紹介するポイントに注意して、ぜひ信頼できるパートナーを見つけてください。

「生命保険会社を判断するための知識」は第3のポイントで、「担当者との接し方」は第4のポイントで紹介します。第5~第9までのポイントでは、生命保険の商品について詳しく解説します。

【第2のポイント】のまとめ
・「会社への信頼」「担当者への信頼」「保険商品への信頼」があって、はじめて生命保険から安心を得ることができる。
・この10年あまり、「生命保険会社への信頼」はゆらいでいる。

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2008年4月25日 (金)

生命保険に加入する目的(シリーズ第2回)

第1のポイント 生命保険に加入する目的

■生命保険に加入するのはなぜ?

日本の9割以上の世帯が、何らかのかたちで生命保険に加入しています。生命保険は、電気やガス、水道のように、私たちの生活と切り離せないものになっています。なぜこれほど多くの人たちが生命保険に加入しているのでしょうか?

電気、ガス、水道を使うためには、お金が必要です。私たちがこのようなサービスにお金を払う理由は、電気、ガス、水道がないと生活が不便になってしまうからです。それでは、生命保険の場合はどうでしょうか?生命保険に加入するには、保険料(掛け金)というお金がかかります。かといって、生命保険に加入しなくても、いますぐ生活が不便になるということでもありません。なぜ9割以上の世帯が、生命保険に加入しているのでしょうか?

それは、人間は神様ではないからです。

一生の間に起きることすべてを事前に予測できるとしたら、どうなるでしょう?長生きすることがわかっていれば、保険に入る必要はありません。反対に、早く死ぬことがわかっていれば、高額な保険に入って、家族にお金を残すことができます。事前に起きることがわかっていれば、生命保険に加入するかしないかで悩む必要はなくなります(当たるとわかっている宝くじを買うようなものです)。日本の場合、60歳以前に死亡する人はそれほど多くはないので、すべての人間が神様と同じ力を持っているなら、生命保険に加入する人の数はとても少なくなるはずです。

ところが、現実はその正反対です。ほとんどの世帯が生命保険に加入しているという事実があります。「将来が見えないから」、生命保険に加入しているのでしょう。「この先何が起きるのかわからない。」私たちはそんな不安を抱えて生きています。不安を安心に変えるために生命保険に期待しているわけです。

■安心を得るためにはコストがかかる

生命保険について書かれた雑誌や本を読むと、保険料の負担をいかに軽くするかというテーマの記事をよく見かけます。同じものならできるだけ値段が安いほうがいい、というのは自然な感情です。私にもよく理解できます。そこで、「生命保険の目的=安心を得ること」という前提で、この問題を考えてみましょう。

自然食がブームです。わが家でも玄米食をはじめとして、いろいろな食材を試しています。なぜ自然食ブームなのでしょうか?キーワードは「安心」です。最近では、農薬や遺伝子組み換え、BSEなど食に対する不安が高まっています。特に、成長期のお子さんがいらっしゃるご家庭では、安全な食べ物を求める気持ちが強いと思います。

安全な食べ物を選ぶときに、あなたは何を基準にしますか?
野菜なら「有機栽培」「無農薬」「遺伝子組み換えはしていない」などが基準になります。「値段」はどうですか?目が飛び出るほど高い野菜は買えませんが、普通の野菜より少し高いぐらいなら、安全な野菜を選ぼうという人が増えています。

つまり「お金で安心を買う」ということです。

これは食べ物だけにではなく、いろいろなことにあてはまります。もちろん生命保険についてもです。必要以上に高い買い物をする必要はありませんが、値段だけを基準にしていると、「本当の安心」が得られなくなる可能性があります。目に見えない「安心」を買うのですから、お金は賢く使いたいものです。

【第1のポイント】のまとめ
・生命保険に加入する目的は、将来何が起きるかわからないという不安を安心に変えることである。
・安心はお金を払って買うものである。

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次回は、第2のポイント「生命保険を選ぶときに大切な3つのこと」を紹介します。

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2008年4月24日 (木)

生命保険の小冊子(シリーズ第1回)

いまからちょうど5年前、28ページの小冊子を作成した。

タイトルは「30分でわかる!生命保険を選ぶための10のポイント

一般に配布する前に、ソニー生命の担当部署に提出したところ、担当者から「素晴らしい小冊子だと思います」というコメントがあった(こういうことは、なかなか言われないらしい。ちょっと嬉しい。)実際、インターネットで告知したところ、かなり反響があり、1000部弱程度は配布した気がする。1年ほどは使っていたと思うが、仕事が「年金」や「資産運用」にシフトしたため、生命保険の小冊子を配布するのはやめてしまった。1冊だけ残った小冊子は、机の中で忘れ去られていた。

なぜお蔵入りさせていたのかというと、この小冊子に書いてあることは、自分にとって当たり前のことばかりだからだ。いまさら人の目に触れさせてなくてもよいだろうと思っていた。ところが、最近になって、雑誌に掲載された保険の特集記事や生命保険に関する書籍を読んで、気持ちが変わってきた。紹介されている内容は役にたつ面もあるのだが、どちらかというと性急に答えを求めている印象が強い。

生命保険を考えるときは、「よい保険」「悪い保険」といった判断をする前に、まず保険というものがどのような意味を持っているのかを考えることが大切だ。答えを知るよりも、「考える順番」を身につけるほうが、いろいろと応用がきく。もし答えだけを追い求めてしまうと、次々と登場する保険の新商品に振り回されるだけになってしまう。受験勉強でも答えを丸暗記するだけでは、なかなか良い成績はとれない。

「考える順番」などというと大変そうに思えるが、身につけるのはそれほど難しいことではない。小冊子のタイトルにあるように30分もあれば十分だ。もちろんそれだけで生命保険のすべてを知ることはできない。それでも、あなたの生命保険を選ぶときの「道しるべ」にはなるだろう。

これから何回かに分けて、小冊子の内容を紹介していくことにする。執筆から5年が経過しているが、その間に生命保険が大きな変化をしているわけではない(良い方向に進んでいないのは残念なことだ)。したがって、内容は現在でも十分に使えるはずだ。

今回は、第1回ということで、「はじめに」の部分を紹介する。
(以下、小冊子の内容)
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■はじめに

「自分の生命保険についてもっと知りたい。」

そんな気持ちを持つ人が増えています。

「自分の契約を再確認したい」「保険料の負担を軽くしたい」といった相談をお客様から受けることが多くなりました。

将来の見通しが立てにくい時代です。多くの人が生命保険に関するアドバイスを求めています。あなたのまわりをながめてみても、生命保険に関する情報は多くなっているはずです。あなたは、その情報を自分のためにいかしていますか?

保険料の負担が手ごろな通信販売型の生命保険(定期保険や医療保険)などのCMもよく見かけます。自分の加入している保険と比べると、宣伝されている保険のほうがよいのかも、なんて気もしてきます。

こんなときあなたならどうしますか?

まず雑誌や本で情報を得ようとするかもしれません。たしかに、雑誌や本は一般的な情報を得るためにはすぐれた方法です。しかし、何度読んでも「わたしの保険をどうしたらよいの?」という疑問に、具体的に答えてくれることはありません。

雑誌や本があてにならないとすると、次に考えることは何でしょう。知人や友人に生命保険のことをよく知っている人がいれば、教えてもらえるかも知れません。あなたのまわりに生命保険に詳しい人はいますか?もしいればよいのですが、なかなか難しいかもしれません。

「生命保険のことをやさしく教えてくれる知り合いがいたらいいのに・・・」

あなたはそんなことを思っているかも知れません。けれども、心配は要りません。このガイドブックが「生命保険に詳しい友達」の代わりになってくれます。

「生命保険に詳しい人」=「生命保険の営業マン」とすると、営業マンはいったいどのような保険に加入しているでしょうか?そこで、保険の営業マンである私がどのようなことを考えて保険を選んでいるのかを、ご希望の方だけに「こっそり」教えることにしました。つまり、このガイドブックの内容をひとことでいうと、次のとおりです。

営業マンが、自分の生命保険を選ぶために大切にしているポイントを公開する。

このポイントをマスターすれば、あなたが保険を選ぶときにもきっと役立つはずです。ポイントは10個にまとめてみました。ひとつのポイントについて3分ぐらいで読むことができるようにコンパクトにまとめてあります。だから、ガイドブック全体では30分ほどで保険選びに必要な情報が得られるはずです。

【はじめに】のまとめ

・自分の生命保険について詳しく知りたいと思っている人が増えている。
・生命保険の情報は多くなっているが、情報をうまく活用するためには、専門家の知恵を借りる必要がある。
・このガイドブックは、「生命保険に詳しい友達」である。

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(以上、小冊子の内容おわり)

次回は、ポイント1「生命保険に加入する目的」を紹介します。

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