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2007年8月

2007年8月 2日 (木)

世界同時株安は「いつかきた道」

7月26日(木)にアメリカの株式相場が大幅に下落したことをきっかけに、アジアやヨーロッパにも株式を売る動きが広がり、世界同時株安の様相を呈してきました。今日(8月2日)の時点では、各市場ともやや落ち着きを取り戻した感がありますが、まだ予断を許さない状況が続いています。

今回の急落を受けて、運用会社は緊急レポートを出しています(相場が下がったときは、すぐレポートがきます)。私のところにも、4社からレポートが届きました。そのレポートをまとめてみると、世界同時株安の理由は以下の4点となります。

①アメリカにおいて、信用力の低い消費者向けの住宅ローン(サブプライムローン)のうち、かなりの額が返済されないだろうという懸念が広がった。
②リスクの高いLBO案件に関わっている金融機関に対する不安が拡大している。
③アメリカの住宅価格下落、それに伴う消費の減少に対する懸念が広がった。
④これまでの上昇に対する高値警戒感。

この理由をうけて、レポートでは以下のように結論づけています。

1.日欧アジアはもちろん、米国も経済指標や企業業績は良好で、サブプライムの問題はそれを悪化に転じさせるほどの影響を及ぼす問題ではない。
2.短期的な調整であり、市場はいずれ経済や企業業績の良好さを再認識し、上昇に転じると見込まれる。

もし、あなたがどこかの国の株や投資信託を持っていたとしたら、このレポートを見てほっとすることでしょう。自分の持っている資産の値段が下がっているときは、何か安心する材料が欲しいものです。心の底では、「もしかすると、もっと下がるのでは」と思わないわけではありませんが、占いと同じでできるだけ嫌な情報は無視しようとします。

しかし、少し考えてみればすぐ気づくことですが、運用会社が危機感をあおることはありません。自分達が扱っている株という商品の価値をおとしめるようなことを言えば、自分達の首を占めることになるからです。

1989年末にピークだった日本の株式市場が下がり始めたときの、運用会社のレポートをぜひ読みたいものです。おそらく今回のレポートと同じように、「この下落は一時的なもの」と書いてあることでしょう。株の世界だけに限りませんが、同じことは何度も繰り返されるものです。そして、過去の教訓に学ばない人たちが泣きをみることになります。

この世界同時株式がこれからどうなるかはわかりませんが、少なくとも運用会社のレポートや、能天気な株式評論家の言葉を鵜呑みにするのはやめましょう。何が上がり、何が下がるかを知っている人はいないのですから。いろいろなところに資産を分けて、一喜一憂しないことが大切です。

運用会社が出すレポートは、占いと同じように「気休め」程度に考えておきましょう。


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